龍とわたしと裏庭で【おまけの圭吾編】

僕は強引に志鶴を抱き寄せた。


「嫌なら顔は見ないから」


そう言って暴れる志鶴を宥める。


志鶴は僕の胸に顔を埋めて、子供のように泣きじゃくった。


それでも

「け、圭吾さんが濡れちゃう」

しゃくりあげながら志鶴が言う。


僕はそっと微笑んだ。


優しい志鶴


「寒くなってきたね」


僕がそう言うと、志鶴は慌てて顔を上げた。