龍とわたしと裏庭で【おまけの圭吾編】

そうじゃない?


「圭吾さんの思い出だもの、大切にしていていい――そう思ってたのに、胸の中がモヤモヤして、頭の中がグルグルして……わたし、きたない」


ああ、そうか


君が許せないのは僕ではなくて、君自身

自分の中の一点の汚れも許せないのだ


志鶴の年若さと幼いほどの潔癖さに、僕はたじろいだ。



何を言えばいい?



――僕もバカだな

迷っている場合か?

風邪をひかせてしまう