バッキッ!
スカッとする音が聞こえる。
あー…
たまんない。
バタッっと勢い良く地面に倒れた。
私よりも身長や体格が大きい男。
ふぅ。
つまんない男。
顔も悪いし、私よりも弱い。
倒れた男は、私の同じ学校の男子からお金を取ろうとして奴。
なんか、頭きて、ぶちのめしてやった。
「テメー…」
「私よりも強くなったら、もう一回相手してあげる」
ニコッと優しく笑いかけてあげた。
その場から立ち去って歩いていたら後ろから声が聞こえた。
「スイマセンッ!」
「はい?」
あ、さっき助けてあげた人だ。
「何か?」
「助けてくれて、ありがとう」
優しい笑顔の男子だった。
うわ、見た感じから性格良さそうな人。
でも、気が弱そう。
「別に…」
「あのさ、名前教えてくれない?」
「え?」
「今度お礼したいから…」
律義な人なんだなと思った。