秀介は昆虫もダメだった。


カブトムシはおろかクワガタや脚高蜘蛛に蝉に蝶、秀介は全てを怖がった。


そして、秀介が怯えて逃げ惑う姿を見るのが、まことにとって心の底から快感だった。


それはそれは微笑ましい子供時代だと思う。


まことと秀介の関係は、常に王女様と家来の関係だった


…筈だったのだが、王女様はその家来に本気で恋をしてしまったらしいのだ。


逆シンデレラストーリー。


なんで、相手があんな変態野郎なのかは自分でも分らない。


ロールプレイングゲームに出て来る勇者とは雲泥の差である。