瑞季の言葉を聞いて俺は目を見開く。
「ほ…んとうか?」
「うん、本当だよ。」
瑞季の目を見つめる。
すると瑞季が微笑みながら俺を見て。
「俺…っ、その言葉を瑞季に言ってもらいたかった。」
「うん…。遅くなってごめんね。」
前髪をクシャッと乱暴に掴むと、瑞季が俺に抱きついてきた。
「渉が好き…。」
ポロリ、ポロポロ。
俺の目からは涙が溢れ落ちる。
「俺も瑞季が好きだ…。」
「うん…。」
俺を見つめている瑞季の頬にそっと触れる。
…やっと触れられた。
ずっと、瑞季を求めていた。
瑞季が好きで好きで。
夜になる度に瑞季の温もりが愛おしくなった。
でも、側に居なかった。
触れられなかった。
触れたくて、でも触れられなかった瑞季が、
「瑞季…。」
こんなに近くに
「渉、好きよ。」
居る。

