まず、鳥が苦手なのに鳥専門の動物園に行く事自体が間違っていた。



…自分でもバカだと思う。


いや、でも瑞季の楽しそうな顔が見たかったからこれでぃぃのか…?




自問自答した処で、答えが見付かる訳がない。

見付かるとしたらやっぱり、その答えは




「ま、瑞季が楽しければそれでぃぃんだけどな。」




一つしかない。




本当に俺は瑞季しか見えていない。


………将来、結婚したら俺、尻に引かれるかもな。




瑞季との結婚生活を想像して口元を緩める。


まぁ、尻に引かれようが俺は瑞季の側に居られればそれでぃぃんだけど。




そんな事を思いながら俺を追い掛けるのを諦めた瑞季の元へ戻る。



「そろそろ出るぞ。」



「はぁーい!じゃあ、鳥さんバイバイ!」




手を差し伸べると嬉しそうに笑って俺の手をギュウッと握る瑞季。



そんな瑞季が可愛くて仕方がねぇ。




瑞季の笑顔が見れれば"鳥なんて怖くない"そう思いながら動物園を出た。