「瑞季…。」



「何よ。」



「さっきから何怒ってんだ?」



「別に。」




…困った。



ポリポリと人差し指で顎の辺りを掻く。




何でそんなに怒ってんだ…?




そう思って瑞季をチラリ、見れば…――




「ふんっ。」




そっぽを向かれた。



あれだ。完全に知らないわよ状態だ。




はぁ、


ため息をついて考える。




俺、何かしたっけ?



おかしいな。さっきまでは瑞季、機嫌良かったのによ。





――*――*――*――





「渉!早く!」



「分かった分かった。だから落ち着け。」




今日は晴れ。


そして、もう瑞季と付き合って半年が経とうとしていた頃…



俺はあちぃ太陽が照りつける中、何故か遊園地に居た。




何故俺が遊園地に居んのかというと、今日が



「本当、誕生日だったんなら言ってよ!」



「一年間も一緒に住んでんのに知らねぇ方がおかしいだろーが。」



俺の誕生日だから。