「つぅーか瑞季、勘違いしてる。あれキスしてたんじゃなくて、話してただけ。」




右手を顔の前で横に振る俺を見て瑞季が疑いの目を向ける。




「そうやって、しらばっくれて私を騙そうったってそうはいかないんだから。」



「…。」




おいおーい。何でそうなる?



ふぅー…。


何だか意味の分かんねぇ展開に行きそうだな。と思いながら、ため息をついてこめかみを押さえる。




「いや、本当に話してただけなんだよ。あれだよ、告白されたから断っただけ。」




――ドサッ――




「おい、今すげぇ音しなかったか…って、おい!?」



「告…白?」



「おーい、大丈夫か?」



「こ…くはく。」



「…。そう、告白。」




ベットに仰向けに倒れて天井を見つめ、微動だにしねぇ瑞季に返事をする。




「なっ、」



「…。」



「何で告白なんかさせてんだよ!」



「やっぱり首絞めてくると思ってたぞ!」




急に起き上がってきて俺の首を両手で絞めてくる瑞季の手を俺も負けじと両手で離そうとする。