生意気悪魔

十伍の母親は一歩後ろへ下がり、私達を通した。

そこにはやはり、あの秘書がいた。

「ラリア様、空様。今月分の寄付金をお持ちいたしました。」

丁寧に一度お辞儀をすると、二つの洒落たデザインの白い封筒を私達に手渡した。

「それでは失礼いたします。」

彼女は左手を右胸に当て、軽く頭を下げると蒼い炎とともに消えた。

私は口をあけ、それに見入っていると空が私の服の裾をひっぱった。

空は私に開いた封筒を見せる。

そこには手紙しか入っていなかった。

「っ!?寄付金って言ってたのにお金が入ってない?」

私は慌てて自分の封筒を開いた。

そこには空と違って、一枚のメッセージカードとお金が入っていた。

メッセージカードには“入学おめでとうございます”と書いてあるだけ。

不安の消えない私は中に入っているお金を数える。

中には三万ゼトほどのお金が入っていた。

「なんで?送られてくるお金は八千ゼトのはずなのに…」

意味がわからない。

二人分のお金なら二万にもならないのに。

また空が私の服の裾をひっぱった。

そしてもう一度私に手紙を見せた。

「この手紙を読んでほしいそうです」

私の頭の上から雪の声がした。