生意気悪魔

自分の言葉を理解してもらえなくて悲しいのだろうか?

罪悪感に襲われるが私にはどうすることもできない。

このままでは彼女の家もわからないし、送り届けることもできない。

私が悩んでいると彼女が涙ぐんでいた瞳を閉じた。

すると彼女の背から白い羽が出てくる。

私たちは目を疑う。

彼女が何者かさらにわけがわからなくなったからだ。

だがそんな心配もよそに、彼女の背からは羽に続いてクリーム色の長い髪をした女の子が出てきた。

その女の子は青い瞳に優しげな笑顔を浮かべた。

白いワンピースに頭上に輝く光の輪。

どこからどう見ても天使そのものだった。

天使は一度お辞儀をして私たち一人一人に微笑んだ。

「初めまして。わたくし、彼女の使い魔の雪と申します。昨日彼女の手によって呼び出されました。ですが彼女の町では天使の存在はあまり好まれていないようで、彼女は父親に言葉を封印され、町から追い出されたのです。」

雪と名乗る使い魔が彼女にかわり、自分のことと今までの経緯を話してくれる。

「てことはこの子は昨日、あの試験場にいたってこと?」

彼女は小さくうなずいた。

Sランクの天使が出ていたのに誰も騒がなかったのは、彼女の出身地のせいなの…?

私はうつむき、暗い顔をした彼女に視線を向けた。

なんて…かわいそうな…