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急に部屋を飛び出したかと思ったら、風邪を引いてるとは思えない位のダッシュをしていった。
え、あいつ何者なんだ?
あんな熱あってあの瞬発力って……っと思っていたが、やっぱり失速してるな。
その隙を見逃すことなく、ダッシュで追いかける。
そして、伊緒の腕を掴んでから、他の人には見られないようこっそりと抱きしめてやった。
えへへ、これはちょっとオマケ。
…にしても、本当にこいつ熱いな。
「戻ろう?」
「ぃや。」
いやって…どうしたいんだよ。
「じゃぁどうしたいんだよ?」
「先生の家がいい」
先生の家がいい
先生の…家!!??
って、俺の家??!
「そしたら親に連絡しなくていいでしょ?」
いや、それはそれで別問題じゃ…って。
フラ………
え、待て待て待て!!!
お前、言いたい事だけ言って意識失うって…!!!
そんな都合のいい事されちまったら、俺どうしたらいんだよ!!
「せ…んせ」
お、かわいい事いうじゃねーか。
って、違う違う。
冷静に考えれば、今こいつは意識失うほどやべーんだよな。
「ふぅ…。」
しゃーねぇな。
このままでも悪化するだけだし…。