「とりあえず、テスト終わったらちゃんと言ってあげてくださいね。甲田先生の気持ち!!」






…今日の進藤先生は本当に何を言い出すか読めない。





さっきみたいに俺をいじったり。





今度は真剣に考えてくれたり…。





「ふん、バーカ。」





「えぇ!!?」





なんか俺ばっかり振り回されているみたいでムカつく。






「今度の期末テスト、作るの手伝ってやんねーからな。」






「え、なんでそうなるんですか!!?」





「加藤先生にでも頼むんだな。」






「っっ無理ですよ!!!」




加藤先生とは、体育教師の中でも一番厳しく恐れられている男性の先生。





俺は新任の時から鍛えて貰っていたから全然怖くないけど、まだ日数が浅い進藤先生にとっては強敵であろう。





さっきまでは俺がやられてばっかだったからな。





今度は俺が進藤先生を困らせてやる。





「はっはっは。」





「ちょっと、甲田先生――!!!!」





初めて見る進藤先生の困った顔に優越感。





ふっふっふ。





俺のSっぷりを舐めてもらっちゃ困る!!!






それからはまだまだ続く長い夜を進藤先生と酒を飲みながら楽しく過ごした。






お互いにお互いをいじりあったり、真剣に相談しあったり。





教育問題についても沢山話しあった。






伊緒に逢えなくて辛い一週間でもあるけど、進藤先生と色々話せて良い一週間でもあった。






今度の期末テストでもデートしよっかなー、何て思ったりして。