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次の日の夜、進藤先生を連れて俺がよく行く居酒屋に足を踏み入れた。
「甲田先生、乾杯しましょうよっ!!」
「お、おぉ。」
酒が入っていつもよりテンションの高い進藤先生が、俺の顔に自分の顔を近づけてくる。
「どうですか?少しは寂しさも和らぎましたか?」
顔ちけーな…。
こいつ、酒入ると子供っぽくなるのな。
どんなギャップだよ、俺から見ても可愛いわ。
これ、生徒が知ったらもっとモテるんだろうな…。
「甲田先生?聞いてますか?」
「…あぁ、どうだろーな。」
確かに、1人でいるよりは色々考えなくていいから楽しいけど…。
伊緒と一緒にいるときに感じる心地よさは、やっぱり感じる事ができない。
まぁ、好きな奴と後輩とで一緒の気持ちになれたら苦労しないか。
「ははは、どうだろって何ですか。」
笑いながら顔を離していく進藤先生が、どことなく格好いい。
女子にモテるのも何となく解るな。
「んー…楽しいけど、何かモヤモヤするんだよな。」
「…まぁ、そうでしょうね。僕、そのモヤモヤの原因、なんとなくなら解りますよ。」
「え!?」
モヤモヤする張本人が解らない理由を何故お前が解るんだぁ!!
すごすぎるだろ進藤先生!!
一口酒を飲んだ後に、進藤先生が俺を見て口を開いた。
「甲田先生、まだきちんと気持ち伝えてないんじゃないですか?」
「へっ!!?」

