「華音ー!朝だぞ朝ー!」
お兄ちゃんのでかい声が家に響き渡る。
「うるさいー…」
眠い目をこすりながらリビングへと階段を下りた。
「おはよう、華音」
「おはよう、お兄ちゃん」
あの後翔君どうしたんだろ…?
「お兄ちゃん、翔君どうした?」
そうきくといきなり顔つきが変わった。
「ショーなら結局俺の部屋に泊まりやがった。あんのバカ、まだ寝てんのか…!」
艶やかな黒髪をぐしゃっとかいて、階段を駆け上がろうとしたお兄ちゃん。
すると、
「え、なになに!?紫御お出迎えー?」
というさらにでかい声がして階段をドタドタ降りてくる翔君。