「ね?ないっしょ?それが俺がずっと見続けてきたRainbowだ」
すぐに林さんはあの笑顔を見せた。
Rainbowをそこまでよく見てくれていたんだと思うと、とてもとても嬉しくなった。
「デビューしますよ!明日、なんとかしてあの3人連れて行きますから!」
まとまらないなら、
あたしがまとめればいいんだ。
胸の奥で確かなものが光をともした。
「それでこそkanonだ!」
Rainbowは、1番絆が深いバンド。
男女の壁は存在しない。
そしてなにより思い合えるメンバー。
林さんのスタジオの中で
いつまでも自慢であれるように、1番であれるように。
「じゃ、借りますねスタジオ!」
「今よりもっと上手くなれよっ!」
「任せてくださーいっ」
鍵をくるくる回しながら薄暗い廊下を駆け抜ける。
練習練習!
この日は、スタジオが閉まる時間まで必死に練習をした。

