「Wild Heartっていつ結成したんですか?」
「んー?確か3年前のはず」
3年前。
Rainbowは何にも考えずに
ただひたすら自分たちの音を奏でて歌をつくってたなー。
未来がこんな風なこととも知らずに。
がむしゃらに走ってた。
「Rainbow結成からもう5年も経ったのか。あの頃はみんな幼かったよ。
華音ちゃんみたいな子に
ギターが弾けるのかとヒヤヒヤしたり、敦君はすぐに練習すっぽかすし、
準君は今と違って黒髪だったし、港君が1番みんなの世話をやいてたよ」
もうそんな昔になるんだ。
ふ、老けた…?
「…デビューするってきいたよ?」
優しい瞳でふんわりと
笑った林さん。
はじめてこのスタジオに来たときもそうだった。
「するかもしれない。でも、メンバーはまとまらないんですよね」
いくらデビューの話がでても本人たちにその気持ちがなきゃデビューなんてできない。

