「で?」
相変わらず翔君には冷たいなあ。
「ちょっとの間おいてくんね?」
「断る!」
「なんでー!」
「ショーを俺の部屋に入れたくないから」
え、単純。
しかもわがまま。
「えー、じゃあのんちゃんの部屋でいいよ」
「おいこら金パ、ぶっ飛ばすぞてめえ」
「嘘です!嘘!ごめんなさい!」
金髪の翔君が黒髪のお兄ちゃんに睨まれて後退りをした。
それでもひるまずに
金髪は言う。
「ねー、おねがいー!紫御の部屋でいいから!」
「ねえ翔君、ほんとに準帰ってないの?」
「お、のんちゃーん!…おお、帰ってねんだよ、あいつー」
頭をかきながら翔君が不満そうな顔をする。
準が帰ってないはずないのに…。

