「早く新曲作ってライブしようぜ!」


「今までバラード少ししかやってないからバラードも作りたい!」


Rainbowには明るめな曲は多いが、バラードはまだ2曲しか作られていなかった。

ゆっくりとしたメロディー、
その中で響く歌声。

5年目にしてRainbowの3年ぶりのバラード。

できあがりがますます楽しみになった。


「あ、Rainbowを憧れだって言ってた人ね、この前コウと2人で来たときに会った人だったよ」


「あー、あの人か……。あのイケメンが俺らみたいなブサイクの集まりが憧れなんてな~…」


コウが伸びをしながら言う。

そして敦も、

「へー、イケメンなんだ。じゃあ俺らブサイク野郎は一緒に並べねー」

なんて言うし、更に準まで、

「こんなブサイクがイケメンの憧れでごめんなさいだな…!」

って……。

よくそんな自分たちのこと
ブサイクブサイクって言えるよねー。

ブサイクじゃないくせに、
イケメンなくせに、
モテるくせに…!


「うっわー、そこまでの謙遜やだ、きもいー。みんな自分のことブサイク言うけどちゃんと鏡見なよー」