あたしたち、いつの間にか
誰かの憧れの存在になってる!?


「林さん!Rainbowが誰かの憧れになってます!誰にRainbowのこと話したんですか!?」

ウキウキ気分でカウンターに身を乗り出して問い詰めた。


「誰も何も今月の推しバンドはRainbowだから来る人全員に話してるけど…?」


「そーなんですか!これからも推してくださいねっ」

軽くスキップをしてまたスタジオに戻る。

今思えば絶対林さん引いたよね…?
ま、いっかー。



「ただいまー、みんなああ!」

「どうした華音!?」

「おや、準君!そんなチャラ男な君でも誰かの憧れなんだぞ!」

「何があった華音!?」

「いやあのね!手を洗いに行く途中ね………」


あたしは起きたことをすべてみんなに話した。


「それめっちゃ嬉しいんだけど!」

「5年も頑張ったかいあったな」

「ついに誰かの憧れになったんだな…!」