涙を拭いて。



“何だアイツ…”



自分も帰ろうと、亜恋が荷物をまとめ
ていると、燐夏がやってきた。


「あっ、亜恋!憐夏知らない?」


「憐夏、さっき帰ったよ?」


「先帰ったんだ。そっか、ありがとう。」

「どうかした?」


「いや、今日、花以くんと帰るから
一緒に帰れないって言おうと思った
んだけど…」