涙を拭いて。



「やめなよ。」


ちびちびご飯を食べていた憐夏が言った


「何がだ?」


「優勝しろ!…とか、そんなのプレッ
シャーでしかないんだから。楽しく
やれればいいんじゃないの?」


みんなのご飯を食べる手が止まった。


「やるからには上を目指すのが当たり
前だろ!」


「そういう考えが燐夏や杯李を追い
詰めるんだよ?」


「追い詰める?」


「私たちはパパの夢を叶える道具じゃ
ないんだから。」


「陸上をやめたやつが口出しをする
な。どうせお前はそのプレッシャー
に耐えきれなくて逃げたんだろ?
負けるのが嫌だから怪我を言い訳
にして…」


憐夏が黙る…


「やめてよ、パパ。」


燐夏が止める