別れた二人



・・・・あたしは・・・・グッと自分の手を握り締めた。






爪が手のひらに食い込むのも気にしないで、唇を噛み締めて・・・






酷いよ・・・






永倉州がどれだけ・・・あなたを好きかわかってない・・・






「どういうつもりですか?!?!」・・・って前に出て言ってやりたいけど






今のあたしにはそんな事もできなくて






ただただ永倉州の元カノの後姿を見つめるだけしかできなかった。








・・・雨・・・強くなっちゃった・・・






もういいや。今日は濡れて帰ろう・・・






あたしは、そのまま走る事もせずに、ゆっくりと校門に向かった。