「もう、夏休みも終わりに近付いてきたね」
話題を反らすために言った。
「夏休みが明けたら体育祭。楽しみだ」
本当にわくわくした感じで言われて、なぜかあたしはほっとした。
「お家芸だもんね、走るの」
「そうだな、やっぱ走るの好きだし」
「……あたしも、好きだよ」
「……えっ?っっ……」
「走るの。嫌いじゃない」
「……ああ。走ることね。……じゃあ、うん。一緒だね、俺たち」
炎天下の下で、走ったり、騎馬戦したり。
女子は強制的にダンスをしなくちゃいけない。
今日まで、一体何が楽しいんだと思っていた、体育祭。
「今年は、楽しもう」
せめて、屋良くんの気持ちが少しでもわかってあげられるように。
サプライズはできなかったけど、これから頑張ろう。
そんなことを考えた、はじめての記念日。
・。゚:゚.・゚::・。゚.・.゚::・゚。・゚:・

