タイミングが良いのか悪いのか、荷物をたくさん抱えた男の子達がやって来た。
「……ちょっと、トイレに行ってくるね」
そう言って、逃げるように走っていった彩ちゃん。
それを一瞥してから、あたしに目線を移した美緒ちゃんに、あたしはどんな顔をしていいのか、まったくわからなかった。
そして女子とは違って、陸上部の男子は思ったよりたくさんいた。
ちょっとだけ、たじろむ。
なんとなく気まずい、あたし達の雰囲気を壊すかのように、屋良くんが話し出す。
「いきなりだけど!ここで、紹介しときます!立川 陽菜さんね!俺の、彼女です」
直球だな、と思いながら、会釈をする。
「……なんか、部員でもないのにお邪魔しちゃってごめんなさい」
少し緊張気味に言う。
「どうせ、ヤヨが無理矢理連れてきたんでしょ?遠慮せず、楽しんでね」
背の高い、端正な顔立ちの男の子が、優しい口調で言ってくれた。

