カオリは、家に帰ってから、今日あった事、

”亮と付き合う事になった事”

それに、高校生になってからの、

自分の変化…そんな事を、考えていた…。

ほんの少し前までは、

”人をすきになる気持ちがわからない”とか、

自分は、冷めてるとか…不完全燃焼…?な自分が

いつもいて、それを、

見ないように、それに、

気付かないように、気をつけていた。

亮を、好きになった事が、きっかけに、

いろいろな感情が、自分の中にある事が、

わかった。

弱い自分にも、時には、向き合わなくては

いけない…。

でも、弱い自分なりに、素直になる事の

嬉しさ…というか…、素直になる事は、

心地よかった…。

強がってる自分では得られない感動が

あった。

人から見た自分…そんなものより、

自分が、どう感じてるか…その方が、

大切に思えていた…。


 自分の部屋のクッションを抱えながら、

そんな事を、考えていた。


 「カオリー、ご飯、食べよう!」

カオリの父親の声がした。

最近、仕事が忙しく、さっき帰ってきたばかりであった。


 「うん、食べる、今、行く~。」