カオリは、今、あった事が、

現実なのだろうかと、少し思ったりした。

”信じられない”でも、確かに

隣には、亮が、歩いている。

それに、その隣の距離が、かなり近い…。

そんな事を、意識すればするほど、

カオリの心臓は、ドクッドクッ…いつもより

早い鼓動と、大きな音…。


隣にいる、亮に聞こえてしまうのでは?

と、不安になったりしていた。


 
 「カオリは…彼氏とか、前いたの?」


 「???いないです。」


 「りょ…亮…は、きっと、たくさんの人と、

 付き合ってきたんだよね?」


 「ん?うん、それなりに、でも、真剣なのは、ないかな?」


 「…私の事も、遊び?」



 「違うよ。安心して、カオリの事は、真剣だから。」


 「ふぅ~、よかった…。」


 

 「カオリ、手、繋いでいい?」



 「…うん、やっぱり、だめ。」


 「なんで?」


 「今…手に汗かいてるから…。」


 「いいよ、そんなの。」


 「…うん…。」


 「緊張してるんだ。」


 「うん…。」


 そんな二人のやりとりを、たくさんの星達が、

見守っていた。