さすがに麻婆豆腐の様子が怪しいので、すこし腕を緩めてくれる。
そして、話し出す。
「さっきさ、病院から出た瞬間に月が見えたんだけど…」
「うん?」
「めちゃくちゃ明るい三日月で、思い出したんだ。結婚式の日のこと」
ほんの数ヶ月前のことなのに、ずっと前のことのように思える。
キャンドルの灯されたスイートルーム。
目の前に広がる町の光。
シャンパングラスに映る光。
そういえば、三日月だったかな。
「あの時も愛してたけど、今はもっと美波のことを愛してる…」
耳が熱くなる。
“愛してる”って言葉が、じーんと心に沁み渡って行く。
うまく言葉が出なくて、うなずく。
悠ちゃんが愛しい。
ガスの火を止めて、振り向いて、抱きついた。
少しだけ病院の匂いがする。
病院はキライだけど、病院の匂いのする悠ちゃんは好き。
お仕事頑張ってる、そんな悠ちゃんが好きなんだ。
こっちに来て、2人だけでの生活。
言葉や文化の壁も、2人なら乗り越えられた。
そして、
少しずつ夫婦らしくなっていく。
幼く見られる私だけど、ちゃんと悠ちゃんの妻らしく支えていきたい。
今夜、天窓に映る三日月に見下ろされながら、愛し合おう。
そして、話し出す。
「さっきさ、病院から出た瞬間に月が見えたんだけど…」
「うん?」
「めちゃくちゃ明るい三日月で、思い出したんだ。結婚式の日のこと」
ほんの数ヶ月前のことなのに、ずっと前のことのように思える。
キャンドルの灯されたスイートルーム。
目の前に広がる町の光。
シャンパングラスに映る光。
そういえば、三日月だったかな。
「あの時も愛してたけど、今はもっと美波のことを愛してる…」
耳が熱くなる。
“愛してる”って言葉が、じーんと心に沁み渡って行く。
うまく言葉が出なくて、うなずく。
悠ちゃんが愛しい。
ガスの火を止めて、振り向いて、抱きついた。
少しだけ病院の匂いがする。
病院はキライだけど、病院の匂いのする悠ちゃんは好き。
お仕事頑張ってる、そんな悠ちゃんが好きなんだ。
こっちに来て、2人だけでの生活。
言葉や文化の壁も、2人なら乗り越えられた。
そして、
少しずつ夫婦らしくなっていく。
幼く見られる私だけど、ちゃんと悠ちゃんの妻らしく支えていきたい。
今夜、天窓に映る三日月に見下ろされながら、愛し合おう。