今日は悠ちゃんが当直。

なので、ひとりゴハン。

気合いも入らないなぁ。

おかずを作るのも面倒だし、カレー。

静まり返ったダイニング。

……はぁ。

思わずため息が出た。

おいしくない。

食欲ない。

食器片づけるのも面倒。

…寂しいよぉ…。




「美波、どうしたの?」

次の日の夕方、帰ってきて早々、私の顔を見て悠ちゃんが言う。

「元気ないね」

「…そう、かな」

「あんまり無理するなよ?」

無理してるのかな??

「ときどき実家に帰ってもいいよ?意地はらないで、ね」

「意地はってるわけじゃ…」

「頑張りすぎてるみたいで、ちょっと心配だよ」

悠ちゃんが、昨日泣いた頬をそっとなでた。

バレてるのかな?

ドキっとした。

「僕の前では“いいお嫁さん”じゃなくてもいいよ。そのまんまの美波で」

「悠ちゃん…」

たぶん、辛いときは実家に帰る。

お言葉に甘えて。

でも、ちゃんと夜はココに帰ってくる。

悠ちゃんの傍に。

ココが、私の居場所だから。