家の玄関を入ると、出てきたときのままの部屋が残っていた。
そういえば、夜ごはんも途中だった。
置いたお箸もそのまま。
「美波、そこ座って」
促されて、ソファーに座る。
悠ちゃんは、私の足元にひざまづく。
そっと私の足を持ち上げて、足の小指のそばにできた傷を眺めた。
「出血してるし…」
そう言いながら、ガーゼをミネラルウォーターで濡らして、傷を拭った。
さっきまで冷蔵庫にあったからか、ひんやりと冷たい。
ちょっと痛い。
でも、文句は言えなかった。
勝手に怒って、勝手に家を飛び出したのは、大人げなかった。
そう思い始めて、少し反省。
「…美波、あのさ…」
悠ちゃんが口を開く。
その続きの言葉は、もうわかってる。
「…何もないならいいの」
ちょっと悔しいから、反省はしてるけど謝らなかった。
「誤解を招くようなことして、ゴメン。彼女とはホントに何もないんだ…」
絆創膏を貼りながら私の足を包み込む、大きな手。
「信じていいんだよね?」
「…うん。絶対に偽りはないよ」
「じゃあ、もういい」
元カノさんが何をしてる人なのか、なぜあのパーティーにいたのか?
そんなことを聞かなくても、もう十分だった。
悠ちゃんが私を愛してくれてることは、十分わかったから。
そういえば、夜ごはんも途中だった。
置いたお箸もそのまま。
「美波、そこ座って」
促されて、ソファーに座る。
悠ちゃんは、私の足元にひざまづく。
そっと私の足を持ち上げて、足の小指のそばにできた傷を眺めた。
「出血してるし…」
そう言いながら、ガーゼをミネラルウォーターで濡らして、傷を拭った。
さっきまで冷蔵庫にあったからか、ひんやりと冷たい。
ちょっと痛い。
でも、文句は言えなかった。
勝手に怒って、勝手に家を飛び出したのは、大人げなかった。
そう思い始めて、少し反省。
「…美波、あのさ…」
悠ちゃんが口を開く。
その続きの言葉は、もうわかってる。
「…何もないならいいの」
ちょっと悔しいから、反省はしてるけど謝らなかった。
「誤解を招くようなことして、ゴメン。彼女とはホントに何もないんだ…」
絆創膏を貼りながら私の足を包み込む、大きな手。
「信じていいんだよね?」
「…うん。絶対に偽りはないよ」
「じゃあ、もういい」
元カノさんが何をしてる人なのか、なぜあのパーティーにいたのか?
そんなことを聞かなくても、もう十分だった。
悠ちゃんが私を愛してくれてることは、十分わかったから。