「ゴホン。メリーさんとは、あの世へと連れて行く恐ろしい幽霊。携帯からメリーさんに電話をかけると、かけてきた電話の相手の家まで来て連れて行くんだ」
「へーえ」

あんなに聞きたがってたはずなのに、陽一は興味なさそうに返事をして先程のポテチをバリバリと食べる。

「なんだよ!その反応はッ!さっきまで、教えろって言ってきたくせにッ!」

慶太は怖がる陽一を見たくて自信満々に話したが、陽一の反応の薄さにショックを受ける。

「悪いけど、俺は幽霊なんて信じねぇ。てか、いるわけないだろ。そんな非科学的なものが」
「いや、俺はいると思う!」

陽一の現実主義に対して、慶太は自信満々に答える。

「じゃあ、お前見たことあるのかよ?」
「それは……!」

慶太の様子をみた陽一は、真実を確認する。しかし、陽一の鋭い質問にたじろぎだす慶太。