「おかえり!飴ちゃん
遅かったねぇ??」

余計なお世話、と思いつつ
笑顔で、「そうかなぁ」と言った。

「…これ、飴ちゃんの香水?」
「…えっ」


ミユ(多分)が目ざとく匂いを嗅ぐ。
なんなんだこいつ。


「男物の香水だよ?」


あぁそうだよ礼くんのだよ。
キレそうになりながらも
笑顔で答える。


「…今日、お兄ちゃんの車に
乗ってきたからかなぁ??」


兄貴は単車しか乗らないけどね。


「そうなんだぁ!」
「飴ちゃんのお兄ちゃんって
すごく格好いいんだろうなぁ!」