その人は立ちどまり、振り向いてこたえた。 「お前が思ったとおりだ。紅 朱雀(くれない すざく)。」 朱雀… 本当に…朱雀だった。 私はなぜか安心し、ベンチに倒れこんだ。 「ゆらっ!!!」 朱雀の叫ぶ声しか、私には届かなかった。