「…ごめん、忘れてた」
その言葉に、目頭が熱くなる。
だめ!
泣いちゃだめ。
「この一年間、色んなことあったね」
「……あぁ」
何かしらの空気を察知したのか、理音が真剣に話しを聞いてくれる。
「あたし、理音と居れて本当に楽しかったし幸せだったよ」
「…梨加?」
「でも…もう、疲れちゃった」
あたしは涙を必死に堪え、理音の顔を見た。
「…別れよう」
別れって凄く残酷な言葉だよね。
別れがあるから、出会いがあるって言うけど、その人にはもう出会えないんだよ?
新しい人に出会っても、その人じゃないんだよ。
