〇〇って、理音の出張先…
解った時は本当に驚いた。
そして考えた…
もしかしたら理音は、彼女の家に寄ったのかもしれない…
「先月の確か12日、ここに理音きた?」
彼女が少し反応する。
「…いえ」
「怒らないから、正直に話して?」
「…あたしが無理矢理、寄ってって頼んだんです」
「…そう」
彼女は事の経緯を話してくれた。
全てを聞いた時、私の胸はなぜか、切なさで押し潰されそうだった。
「怪我は大丈夫?」
「はい」
「よかった」
「あの…」
「なに?」
「…理音を責めないでください。あたしが悪いんです」
