君に触れたくて…





あれから一週間、あたしはある人の家の前に立っている。



ピンポーン



「はぁーい」




チャイムの音が鳴り、中から女の人が出てきた。



その人はあたしの姿を見て驚いている。



「……宮路…秋桜さん…?」




あたしは一度、彼女と話しがしたかった。



理音が本気で惚れた人は
どんな人なのか、見てみたかった。




「どうぞ…」



「ありがとう」




彼女が出してくれた紅茶を一口飲む。




「あの…どうしてここが…」



「あぁ、ごめんね。少し調べさせてもらっちゃった」



「…そうなんですか」



「…単刀直入に聞くけど…」




あたしは彼女の家がここにあると、解った日のことを思い出す。