「悪かったな」 「…別にいいけど」 俺が梨加の頭を撫でると、梨加は大概のことは許してくれる。 「ったく…智樹はどこだよ」 辺りを見回すと、女を口説いている智樹を発見した。 「あいつ…」 俺は智樹の元へ近寄り、げんこつを一発くらわす。 「いってぇ!何すんだよ」 「校門で待ってろっつったろ」 「お前が寝坊すんのがわりぃんだよ」 俺達のそんな光景を、笑いながら見ている梨加。