俺は彼女から家のある場所を聞き、送っていくことにした。
“もっと一緒にいたい”とダダをこねる女を俺は、強く睨みつけ黙らせた。
「家上がってかない?」
彼女の家に着いた時、そう言われた。
「いい、じゃあ」
帰ろうとする俺を、彼女は引き止めた。
「お礼がしたいから」
何度断っても中々諦めないミサ。
俺は少しだけという条件で、上がらせてもらうことにした。
「コーヒー飲める?」
一人暮らしの彼女の部屋は、綺麗に片付けてあって、女の子らしい部屋だった。
「あぁ」
「缶コーヒーで悪いけど」
冷蔵庫から取り出したばかりの、冷えた缶コーヒーを俺の前に置く。
