「俺も探すの手伝うよ」
「ありがとう」
あたしはふと窓の外を見た。
もうすぐ学園祭かぁ…
去年は理音がいて、ホストクラブしたっけ…。
「あきお?」
「…え?あ、なに?」
「どうした?ボーッとして」
不安そうにあたしの顔を覗きこむゆき。
「何もないよ!」
「そう?ならよかった」
理音がいなくなった今、学園一モテる男はゆきになった。
そんなゆきに、あたしは今も好意を持たれている。
開いている窓から、心地のよい風が通り抜ける。
いっそこのまま、あたしの淀んだ気分も流れてしまえばいいのに…
~♪~♪~♪
教室に入ると同時に、メールを知らせる着信音が鳴った。
