「誰やって」 「あ…あたし」 「お前?」 「…うん」 「押したら駄目。怪我する」 「…ごめんなさい」 彼女は深々と頭を下げてきた。 なんだかこっちが申し訳ない。 「あっ、あたしこそごめんなさい!」 「なんでお前が謝ってんの」 ふわっと、優しい微笑み。 やばい…胸きゅん。 「きょ、教室行かなきゃ!」 あたしは居てもたってもいられなくなり、その場を離れた。