君に触れたくて…






「全くのでたらめなので、みなさん信じないで下さい」




校長がその言葉を発した瞬間、騒めきたつ体育館。




「嘘なの?」



「まじかよ…」




何が本当で、何が嘘なのかわからない。



ただ真実を知っているのは…




「智樹くんっ」



体育館から帰るとき、前を歩いていた彼を呼びとめた。




「どしたぁ?」



「本当に理音は警察に…?」



「行ってねぇよ!補導されただけ」