君に触れたくて…






嫌われている、
ということはわかってた。


でも、なぜ?




私を睨む目が悲しくて“助けて”って叫んでた。




「消えて」




そうやってあなたは、あたしからどんどん離れていく。




声を聞くことも、
優しい笑顔に包まれることも、
あたしをバカにしてくることも



もうないのですか…?




「なに、あいつ」




あたしを立ち上がらせようと、腕を引くゆきが言った。




「まじ意味わかんねぇ」




やめて…


理音は悪くない…きっと。




「大丈夫か?」



「…うん」