君に触れたくて…





教室に戻った俺は、仕事を再開した。



午後5時までクラスのために必死で働く。


仕事を終え、疲れきった俺は、グランドの隅でタバコを吸っていた。




「りおんー」



「…おぉ、さきか」



「この後、天清祭りだよ」



「そうだな」




天清祭りとは、
学園祭一日目と二日目の終わりにする、全生徒参加の祭りのこと。




「神輿担ぐの?」



「いや、俺は担がねぇけど」




だってだりぃもん。




「じゃぁさ…あたしと一緒に…見ない?」



「え…」



「あ…迷惑だったらいいんだ!」


「迷惑じゃねぇよ。見ようぜ」




急に早紀のやつどーしたんだよ。

なんか調子狂う。



早紀は“また後でね”と、俺に手を振りながら去っていった。