「もう一人連れてきたよーーー!!!!」

まるで狩りから帰ってきたように
「女の人」は声をあげる。

そこには同い年くらいの野球少年が9人並んでいた。


「…お名前は?」

「三橋…廉。」

「ポジションは?!」



答えていいのかな。

でもピッチャーやってたよね。



「……と、投手を…」


どわっと周りが沸いた。


「きゃーーー!!!念願の投手がきたぁ!これで西浦ナインの完成ね!」




え…まだ入るときめたわけじゃ…



「紹介するね!捕手の阿部くん」

「どうも。」


脱帽して挨拶をする阿部くん。



うわぁ、捕手やってたのかあ。
でも俺の球とったら絶望しちゃう。



今日は俺、見にきただけだし…
大丈夫…


「私は百枝 まりあ!ココのOG。

監督やらせていただきます!

この学校は去年まで軟式だったけど

今年から硬式になって…まぁ

一年生だけの新設野球部ね!

三橋君、投手、あなただけなのよ!

よろしくね!!!!」



え…


ええええええ?!