『……………』 「中等部のころからずっと好きだったんです…」 結局好奇心には勝てず、黙って耳をすまし、 会話を聞くあたし。 ここ、慶条桜花学園は小学生から エスカレーターで上がれる私立の金持ち学校。 《あの子結構片思いしてたんだ…》 うんうんと女の子の気持ちに感心していると 「ごめん、俺付き合ってる子がいるんだ…」 須王は申し訳なさそうな顔をして、 控え目に言った。 《こいつ付き合ってる子いるんだ… はあーこいつの彼女ってなんか大変そう…》