「北条様のお部屋はこちらとなっております」 ─ガチャッ 『うっわっ!!!』 部屋を覗いた私が見たものは、 白とピンクを基調としたロココ風に セッティングされた部屋だった。 『かわいいっかわいいっ』 ベッドにあった熊のぬいぐるみを 抱き締めながら、はしゃぐ私を 渡貫さんはふっと優しく微笑んで、 "坊っちゃんが一生懸命選んで揃えた お部屋ですからね"と呟いた。 《え?》