いや、迷っているひまはない。 わたしはインターホンを押した。 一呼吸おいてから応答があった。 『はい、どちら様ですか?』 「ぁ、あの、わたし優里さんと同じクラスの麻衣って言います。 最近学校休んでいて‥ 心配になったので」 『あぁ、あの麻衣さんね。 優里からよく話を聞いてるわ ちょっとあがって待っててくれる?』 「ぁ、はい」 よかった‥ なんとか追い返されなくて済みそうだ。