「ねぇ、ここは座って良いのかしら」
 
外の雑音で
さっきまでテラスの客の声は聞こえなかったのに

彼女の声だけは
ハッキリ聞こえた

驚き、ボーっとしていた僕は

「どっどうぞ」

慌てて返答した

「ありがとう」

微笑みながら彼女は座った

とても綺麗な姿勢で
足を組んでいた

メニューとおしぼり、水を持って外へ出ると

ムワッとした空気が僕を襲った