君の声【短編】

 
「私は詩織。深希詩織。」

「みき?同じ名字?」

思わず聞いた

「深いに希望の希で深希。漢字は違うでしょう」

漢字は違ったけど
読みが同じ

なんだか無性に
親近感をおぼえた

「あのお店…」

「え?」

「良いお店ね」

「ありがとうございます」

長い間バイトをしているせいか
店を褒められると
嬉しかった