賢と笑って俺はまたパンをかじった。

翔太と俺は小学校からの幼なじみ。
賢とは去年も同じクラスでつるんでいて
翔太と賢は同じバスケ部だ。

俺もバスケの経験はあるが、現在は自由気ままな帰宅部である。

だがヒマではない。
社会に貢献する立派なアルバイターだ。


廊下側の席から窓を見ると、いつの間にか暗くなっていた。

その延長で、席が空いた彼女の席を見る。


「なぁ…雨降ったときってさ、保坂さんどうすんだ?」


俺のつぶやきに、2人が顔を上げる。


「早退、もしくは欠席」

「そうなの?」

「あぁ、たしか」


翔太が淡々と答える。
翔太は去年から保坂さんと同じクラスだ。


「なにお前、気になるの?」

「ちょっとな。…ってそういう意味じゃねぇよ?ってか逆に気にならねぇのかよ?」

「俺は慣れたな」

「翔太はまだしも…」

「俺は興味ねーな。授業の邪魔にもなってねぇし」


賢はズゴーとパックジュースを吸う。