数日後の帰りのHR。
クラス委員はスケジュールの《決定版》を配った。
俺の名前は変更後から動いてなかった。
しかし、保坂さんと宇宙人の名前がなかった。
前のときはあったハズだ。
深く考えるのはやめにした。
あのクラス委員が、無意味にそんなことするはずがない。
「じゃあ、夏休み明けからは2学期のクラス委員に進行を頼みたいと思います。では皆さん、夏休みよろしくお願いします。以上です」
クラス委員の挨拶で、HRが終了し教室がざわつき始めた。
俺も立ち上がり、教室を出ようとすると
「にっ西原くんっ!」
と呼び止められた。
振り返ると…………えー……と………
「あ、橘さん」
ピッと指差してしまい、慌てて指を仕舞う。
俺の一連の動きを見て、彼女はぎこちなく笑ったり、首を少し傾げたりした。
一向に話をする気配がないので「なに?」と聞くと、彼女の背筋がピンと伸びた。
「あっあの!連絡先…」
「連絡先?」
「交換してもらえないかなって…」
彼女はうつ向いた。
