17-セブンティーン-



数日後の帰りのHR。

クラス委員はスケジュールの《決定版》を配った。

俺の名前は変更後から動いてなかった。


しかし、保坂さんと宇宙人の名前がなかった。

前のときはあったハズだ。

深く考えるのはやめにした。
あのクラス委員が、無意味にそんなことするはずがない。


「じゃあ、夏休み明けからは2学期のクラス委員に進行を頼みたいと思います。では皆さん、夏休みよろしくお願いします。以上です」


クラス委員の挨拶で、HRが終了し教室がざわつき始めた。

俺も立ち上がり、教室を出ようとすると


「にっ西原くんっ!」


と呼び止められた。
振り返ると…………えー……と………


「あ、橘さん」


ピッと指差してしまい、慌てて指を仕舞う。

俺の一連の動きを見て、彼女はぎこちなく笑ったり、首を少し傾げたりした。

一向に話をする気配がないので「なに?」と聞くと、彼女の背筋がピンと伸びた。


「あっあの!連絡先…」

「連絡先?」

「交換してもらえないかなって…」


彼女はうつ向いた。